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ほめるのをやめよう~リーダーシップの誤解

「嫌われる勇気」の著者で哲学者の岸見一郎氏によるリーダーシップ論。

筆者の書籍は今まで何冊か読んでいて、講演も聴きに行ったことがあるけれど、本書では、アドラー心理学に基づいた著者の主張をリーダーシップ論に展開している。

 

「ほめるのをやめよう」というのは、簡単に言えば、ほめることは前提としてそこに上下関係が内在していて、結果、ほめられた方は「自分には価値がない」と思いやすくなるということ。人は、自分に価値があると思うときにだけ勇気が持てる。親子関係だけでなく、リーダーと部下の関係も基本同じ。

 

良かれと思いリーダーはつい部下をほめようとするが、それは上から目線の行為であり、相手を尊重していないのだ。相手が部下であろうが子どもであろうが対等。だからそんな時は「ありがとう」と言えばいい。相手の存在自体がありがとう、ということ。

以前僕は「承認≒ほめる」と捉えていたことがあったが、それは勘違いだったことに改めて気づかされる。

 

 

承認欲求は、部下だけでなくリーダーにだって当然ある。ただ筆者は、上司は部下から承認されようとは思うなと言っている。貢献感があれば、承認欲求は自ずと消えると言う。

 

承認は動機付けになるとされるけれど、他方、承認欲求は相手に期待しすぎたり、承認されようとエスカレートしていったりと実は負の面も多い。(太田肇著「承認欲求の呪縛」参考)

 

本書は、リーダーとして大切な自分自身との向き合い方や心の持ちようについて書かれている。

つい人は相手に何か求めようとするが、そうでなく、全ては自分自身ということ。

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